トップメッセージ

井上 伸一郎

KADOKAWAマンガアカデミー
名誉アカデミー長

井上 伸一郎

編集者、実業家、映画プロデューサー。
一般社団法人外国映画輸入配給協会会長、株式会社KADOKAWA上級顧問 エグゼクティブ・フェロー、一般社団法人アニメツーリズム協会副理事長、一般社団法人日本ネットクリエイター協会顧問。

入学生へのメッセージ

マンガ、アニメ・声優などの職業を目指す皆さん。
皆さんは、こうしたクリエイティブな職業をめぐる環境が、大きく変化しているのをご存じですか?日本のマンガについては、長いあいだ紙の雑誌や単行本で読まれていたものが、皆さんの世代になると電子書籍に移行したのはご存じの通りです。それにより読者の数は飛躍的に増加しました。最近では縦スクロールで読むスタイルが大きく市場を伸ばしています。
世界中でヒットしている配信ドラマや映画の原作供給源として、あらためてマンガや縦スクロール・コミックが脚光を浴びているのです。マンガの魅力は日本だけにとどまらず、アジアはもちろん、欧米などの海外でも、多くの読者を獲得しています。アニメについても同様です。デジタル時代になり、映像配信が主流になった今日では、リアルタイムでアニメをみることができます。大好きなアニメについて国を越えて語り合える、そんな時代が訪れました。そのアニメにいのちを吹き込む声優という仕事も、大きな広がりをみせています。アニメの作品数の増加、配信ドラマや映画の吹き替えの需要の増大、ゲームやソーシャルメディア、ライブステージなど声優の活躍の場は増える一方です。
クリエイターと聞くと、ちょっとハードルが高い職業と思うかもしれません。でも、いま第一線で活躍している先輩たちも、かつては皆さんと同じ学生でした。ほんの少し勇気をだしてみませんか。きっとその勇気が、皆さんをクリエイティブな世界に導いてくれるでしょう。

夏野 剛

株式会社KADOKAWA
取締役 代表執行役社長 CEO

夏野 剛

株式会社ドワンゴ代表取締役社長CEO
学校法人角川ドワンゴ学園理事

早稲田大学政治経済学部卒、東京ガス入社。ペンシルバニア大学経営大学院(ウォートンスクール)卒。ベンチャー企業副社長を経て、NTTドコモへ。「i モード」「おサイフケータイ」などの多くのサービスを立ち上げ、ドコモ執行役員を務めた。現在は近畿大学の特別招聘教授、情報学研究所長のほか、株式会社KADOKAWA取締役 代表執行役社長 CEO、株式会社ドワンゴ代表取締役社長、そして、トランスコスモス、グリー、USEN-NEXTHOLDINGS、日本オラクルの社外取締役を兼任。このほか経済産業省の未踏IT人材発掘・育成事業の統括プロジェクトマネージャー、内閣府クールジャパン官民連携プラットフォーム共同会長なども務める。

入学生へのメッセージ

1945年に出版社として始まったKADOKAWAは、映像、アニメ、ゲーム、デジタルコンテンツと、時代に即した成長及び拡大を続け、現在は多彩なIP(インテレクチュアル・プロパティ=知的財産)を創出しています。IPを継続的に作り出し、より多くの方に届け続けるには新たな才能を発掘し育てることが何より大切で、KADOKAWAの教育事業は会社の発展並びに業界の発展につながる重要な事業の一つです。バンタンは、KADOKAWAと同じように時代に即した成長と拡大を続けており、社会に近い教育方針を目指しています。最前線で活躍する現役のクリエイター講師から、属しているメンバー(生徒)にノウハウを伝承し、卒業後、学生時代に実社会で培ったスキルを存分に発揮する。そういったサイクルを成立させています。教育機関ながら社会を発展させる一つのコミュニティと言え、キャリアを豊かにする仲間やネットワークをつくることができます。これからは自分の得意なモノは何かを知っている若者が求められます。また、自分の「好き」を持つ若者はとても強いです。そういった若者がバンタンで培った能力を発揮し、日本社会の発展に寄与し続けることに期待しています。

青柳 昌行

KADOKAWAマンガアカデミー
教育顧問

青柳 昌行

株式会社KADOKAWA 執行役
Chief Publishing Officer

1990年
城西大学卒業後、株式会社アスキーへ入社。パーソナルコンピューター情報誌にて雑誌編集者として従事。
2000年
株式会社エンターブレインの設立に伴って転籍。コミック、ライトノベル、一般書事業を担当。
2015年
株式会社KADOKAWAのコミック&キャラクター局局長として、KADOKAWAのコミック部門を統括。
2020年
執行役員Chief Publishing Officerとして、KADOKAWAの出版事業を担当し、コミックのみならず、出版事業全般を管掌。

入学生へのメッセージ

映画には…役者、カメラマン、照明、大道具小道具、脚本家などなど、いろいろな役割を行なうプロフェッショナルな人たちがいて、その方々の仕事を監督がまとめ上げることで作品が完成します。一方、コミック作家はこれらの仕事をすべて自分ひとりの考えで行ない、作品を完成させなければなりません。キャラクターの魅せ方、カット割りの構図、背景や小物の効果的な配置、ストーリー展開、これらを総合的に描く力がコミック作家には必要とされます。コミックは個人で発信できる究極のエンターテイメントといってもいいかもしれません。そのコミック市場ですが、年々大きくなっています。それは日本だけではなく、世界においても、スマートフォン、タブレットの普及により、手軽にいつでもコミックを楽しめることで読者が増えているのです。アメリカの調査機関の試算では2022年に129億ドルと推定される世界のコミック市場の売上が、2028年には195億ドルに拡大するとされています。世界がおもしろいマンガを求めているのです。そして、私ども出版社も常に新しい才能を求めています。一緒に世界の人々を楽しませる作品作りをしてみませんか?究極のエンターメントにチャレンジする方を私たちは待っています。