26.07.26 26.09.24 更新

「クリエイターは恥ずかしがらずに毎日妄想を」TVアニメ放映中の『LV999の村人』原作者・星月子猫先生による特別講義

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KADOKAWAマンガアカデミーでは、第一線で活躍するプロから直接テクニックやノウハウを学べる環境が用意されています。今回は、人気作家で同校の講師としても活躍する星月子猫先生をお招きした特別講義の模様をレポートします。

 

星月先生は、2026年7月からTVアニメの放送・配信が開始された大ヒット作品『LV999の村人』の原作者。創作活動や業界の裏話、小説家を目指す人へのアドバイスなど、貴重なお話をたっぷり語っていただきました。

 

夏休み期間におこなわれた同講義。先生との距離も近く、ひと言ひと言を熱心に聞いてメモをとる参加者が多く目につきました。

冒頭では、小説家を志したきっかけやペンネームについての話題で盛り上がりました。

―― ペンネームの由来は?

 

「小説を書き始めた当時は、スマホはなくガラケー全盛の時代。携帯小説というジャンルで作品を発表していました。そこで人気を博していた作家の方が可愛いペンネームで、自分も可愛くすれば売れるのでは?と思ってしまって(笑)今も時々女性と間違われます。皆さん、ペンネームは慎重に決めましょうね(笑)」

 

そんな星月先生は、もともとゲームプログラマー志望だったそう。ゲーム会社に就職してプランナーとして働いた経歴を持ち、その後小説家の道を選択します。

 

―― プロの作家になって変わったことは?

「同じ作家さんとの交流が増えて、コミュニケーションの幅が広がりました。編集者もつくようになりましたが、そこがゴールではありません。最後に頼れるのは自分だということは覚えておいたほうがいいと思います。締め切りや約束の時間に遅れないなど、社会人としてのルールを守ることも編集者との関係をスムーズにするポイントですね」

普段の星月先生は、どのように創作活動をしているのでしょうか。

 

―― 1日のルーティンはありますか?

「朝起きたらコーヒーを飲みながら2時間は仕事をすると決めています。これを毎日の習慣にすると、仕事をしないと逆に落ち着かなくなる。ルーティン化することで、結構スラスラと執筆できたりするんです」

 

―― 小説を書く際の心構えは?

「アイデアを思いついたらとにかく取りかかる。散歩をしている途中にふっと頭に思い浮かんだことがきっかけで「よし、これを形にしよう」という流れになることはよくありますね。クリエイターって作らなくなったら終わりなので、作り続けることが大切になってきます」

 

トークは大ヒット作品『LV999の村人』の話題へと移ります。特別講義開催時はすでにアニメ放映もスタートしていました。

―― アニメ化が決定した時の率直な気持ちは?

「この作品を書いたのは10年以上前なので、正直なところ”なぜ今?”と思いました。でもアニメは大好きでいろいろな作品を観ているので、自分の生み出したキャラクターが動いているのはうれしかったですね。

当時の自分が何を考えてこのストーリーを作っていたのか思い出せない部分もあるのですが、それも含めてあの時の自分にしか書けないものだったと思います。皆さんも今の自分を大切にして創作活動をしてください。プロの真似なんてしなくていいので、皆さんだからこそ書けるものをどんどん生み出していってほしいです!」

 

ほかにも物語の独特の世界観についてや、先生が個人的に気に入っている登場人物、アニメの声優さんがどのように決まったかなどさまざまな裏話も語られ、参加者の皆さんも興味津々でした!

講義は先生への質問コーナーへ移ります。

―― ストーリーを考える時は何から手を付けますか?

「山場(一番面白いと思う部分)から考えます。それをどうやったら一番面白く見せられるか、そこまで持っていかせるためにはどうすればいいのかを考え、始まりやつなぎ、エンディングを構成するというやり方ですね」

 

―― 学生時代でやるべきことは?

「いろんな経験をして、引き出しをいっぱい増やしておきましょう。クリエイターには豊富な引き出しが欠かせません。個人的には山登りがおすすめです。落ち込んだ時に登ると、いろんなことがちっぽけなものに思えてきてリフレッシュできるんです」

 

そのほか普段の食事で気を付けていることや、今まで手がけた中で印象深い作品、小説と漫画の原作との違いについてなど、興味深い返答が次々と飛び出しました。

 

―― 小説家を目指すうえで、今のうちにやっておいたほうがいいことは?

「妄想ですね!毎日寝る前に妄想してください。それが必ずどこかで生きてきますよ。クリエイターは妄想することが大事。恥ずかしがらずに、どんどん妄想してください!」

 

参加者の皆さんとのやり取りも活発になったところで、講師としてのやりがいについてもお話しいただきました。

 

―― 授業をしていて印象的なことはありますか?

「教えるということは、否定もしなければいけないということ。希望に満ちあふれて自信作を提出してきた生徒に対して指摘する際には、やはり言葉を選びますね」

 

―― 講師になってうれしかった瞬間は?

「才能に巡りあえた時ですね。めちゃくちゃ努力する子を見るとやっぱりうれしい。作品を書き始めた時のモチベーションを終わりまで維持するのはプロでも難しいのですが、集中力をキープし続ける生徒に巡り合うと、すごく刺激になりますね。自分も負けていられないなと思います」

星月先生もさらに新しい作品や才能に出会えることを楽しみにしていました!

最後に皆さんへのメッセージを語っていただきました。

 

「今後いろんな壁にぶつかると思います。どうすれば就職できるんだろう、どうすれば売れるんだろう、どうして自分の作品は誰にも読まれないんだろう、そんな風に悩むこともあるでしょう。

でもそこで止まってしまったら終わりです。作品を見てもらうための方法を考えるのではなく、とりあえずやるという考え方を持ってください。頑張ってやり続けていると、いつか必ず見られるようになります。

大作をひとつ作った人よりも、そこそこすごい作品を20個作った人のほうが目立つんです。やり続けていれば絶対に芽が出る業界なので、とにかく作ることをやめずに頑張ってください!」

 

星月先生、力強いお言葉をありがとうございました!

KADOKAWAマンガアカデミーでは、在学中のデビューを支援するイベントも定期的に開催しています。

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