アニメ化もされた人気ノベル『義妹生活』の作者・三河 ごーすと先生のトークショーイベント開催!

KADOKAWAマンガアカデミー東京校では、2025年3月30日(日)に作家・三河 ごーすと先生を招いてのトークショーイベントが開催されました。
春からの進路選びに向けて、作家やノベル、アニメや声優、イラストやマンガなどに興味がある高校2年生・中学2年生限定の特別イベントです。
三河 ごーすと先生は、KADOKAWA・MF文庫Jより刊行中であり、昨年テレビアニメ化もされた「義妹生活」シリーズの著者。数々の小説作品だけではなく、ゲームシナリオも手掛けています。
本イベントにはノベル作家やマンガ原作者志望の学生が参加。三河 ごーすと先生が小説家を目指した経緯や、小説家としての苦労などについてお話を聞きました。
■小説家を目指した経緯は?

現在、作家生活十数年目という三河 ごーすと先生。
今回参加された学生の中にも、小説家を目指している人は多数いらっしゃいます。どのようにして小説家を目指すことになったのでしょうか?
「小さい頃から物語を頭の中で想像するのが好きでした。物心ついた頃から家にある本を手に取って読んでいました」
家に娯楽があまりなく、物語を読んだり想像したりすることで楽しんでいたといいます。
赤川次郎先生の「三毛猫ホームズシリーズ」などを読み漁っていたそうです。
頭の中で架空漫画の連載もしていたんだとか。
■ハリウッド映画の興味からライトノベルへ

中学生からは映画に興味を持つようになったという三河 ごーすと先生。
「物語を作るっていいなと思い、当時の夢はハリウッド映画の映画監督でした」
ハリウッド映画監督を目指し、スターウォーズなどを見てハリウッド映画を研究していたといいます。
しかし、高校生の頃ある重大なことに気がついたとのこと。
「自分には英語力が圧倒的に足りないと気がついたんです。英語の成績が全く良くなかったので…」
そんなとき、高校の図書館でライトノベルに出会った三河 ごーすと先生。読んでみると、そこにハリウッド映画との共通点を見出しました。
「ハリウッド映画は無理だけどライトノベルなら…」と自分の進路を見出したといいます。
高校生の時点ですでに目標がはっきりしていたのですね。
■まず書いてみる

ライトノベル作家を目指すことにした三河 ごーすと先生は、まず書いてみたとのことです。
「とりあえず書いてみたんですが、読んでみてかなりつまらないと思いました。才能ないなとも思いました」
ただそこで諦めるのではなく、なぜつまらないのかを研究した、との事。
「面白いと思う小説と自分の書いたものを見比べて、なぜ自分の書いたものがつまらないのか考えました」
自分なりに試行錯誤し、それを踏まえて書き、人に読んでもらって感想を聞いたりしたそうです。
そのようなことをひたすら繰り返し、学んでいったそうです。
■小説を書いて仕事をしていくということ

小説家として仕事をするというのは、実際にはどのような感覚なのでしょうか?三河 ごーすと先生は次のように話します。
「8割は泥臭い作業です。ひたすら書いていくしかないです」
しかし大変だとは思わないとのこと。
「書いていて楽しいと感じます」と三河 ごーすと先生。
ただそれは現在のことで、ヒット作を生み出すまではとても苦労したんだとか。
「まず、『みんなって何を読んだら面白いの?』ということで悩みました」
そして、編集さんをまず通さないといけないため、本来は読者のことを考えないといけないところが「編集さんに認められるため」という目的で書くようになってしまったりもしたといいます。
■小説家を目指す上で大切なこと

「何事にも興味を持つ。好奇心を忘れない」ということが、小説家を目指す上で大切だと三河 ごーすと先生はいいます。
「例えば桜祭りを見て、ただ流してしまうのではなく、自分がどう感じるか彼はどうして来ているのか、どう思っているのかなどを考えてみます。そうするの、書くときのリアリティにつながります」
三河 ごーすと先生は、生活の中で物を見て考えるクセをつけているとのこと。常日頃アンテナを張っていることで、書くときに役に立つといいます。
三河 ごーすと先生のお話を、メモをとりながら真剣に聞いていた学生さんたち。現役作家による生の声を聞く貴重な機会になりましたね!
ぜひここから、未来のノベル作家・マンガ原作者となるクリエイターが誕生することを願っています!