2024年に開校したKADOKAWAマンガアカデミー。
今回は大阪校の高等部一期生で、マンガ編集部の担当付きになっているTさんをご紹介します!
中学を卒業後にスクールへ入学されたTさん。
入学から担当付きになるまでの様々なエピソードを聞いてみました!
ーKADOKAWAマンガアカデミーに入学を決めたポイントは?
説明会の時に講師がたくさんいると聞いていたのも魅力でしたが、私としては制作時間をしっかり確保したいと思って入学を決めました。
普通の学校に行った場合イラストを描く時間が多く取れないと思ったのと、家からの距離も近かった為、作品を描く時間をより確保できるなと思いました。
ー実際に入学してみてどうでしたか?
イラストやマンガを描く時間がしっかり取れればそれでいいやと思っていましたが、実際に授業を受けてみるとそれ以上に講師の方の業界や技術の話を聞いたり、プロの方のイラスト作品からいろんな事を教えてもらえるのが助かっています。
そのおかげでいろんな知識を教えてもらったり、成長を感じています。シンプルに楽しい!
ー好きな授業はなんですか?
キャラクター制作応用の授業がとても楽しいです。
講師の方の知識量がすごいので、例えばキャラクターの武器となる刀を描いてたりすると、刀についてたくさん教えてくれるからイラスト制作する際の参考になっています。
ー元々マンガは描いていましたか?
中学生の終わりぐらいに初めてマンガにハマり、それまではずっとイラストレーター志望でした。
中学3年生の終わり頃に初めてネームを描いただけなので、ちゃんとは描いた事がありません。
入学後にストーリー制作に関する授業でネームを描いていますが、いつも時間が全然足りないと感じています。ストーリーを考え始めると止まらないので、時間内に書き終わることが難しいと感じています。
コマ割りも、自分で試行錯誤していると考え込んでしまって大変です。
自分でマンガ賞に応募した時、一か月の中で4~5ページ書いていました。この時に初めてちゃんとしたマンガを描いてたので時間が足り無さ過ぎて大変でした。
ーマンガ賞に応募する事になった経緯を教えてください
元々自分でいろいろなマンガ賞を見ていましたが、その時点で期限が一か月程でした。
その後7月にクラス全体で審査会が行われ、先生から後押しされて応募する事になり、マンガ作品を描き始めました。
応募する時点ではマンガの技術は全然ついていませんでしたが、偶然にもそのマンガ賞は既にネームが用意されていて、作画だけを評価されるものだったので、なんとか描き上げる事が出来ました。
一番大変だったのは、作中にゴブリンが出てくるのですが初めて描くので難しかったです。
3体描かなければいけないのですが、参考画像を自分なりに集めて痩せているキャラ・太っているキャラなど自分で工夫して描きました。
先生も定期的に様子を見てくれたので、〆切までに描き上げるぞ!という気持ちで頑張って制作しました。
ー担当付きの声をかけてもらった時、どんな気持ちでしたか?
普通に最初は「あ、マンガの通知か」と思ってマンガアプリの通知だと思って、一度メールを消してしまいました。。。
しかしもう一回開いてみたのですが、応募してから1ヶ月ぐらい立ってたので最初は信じていませんでした。
改めて編集部の方から「担当につかせてもらっていいですか?」と言われて初めて「うわー!担当付きになったんだ!」と担当付きになった事を実感しました。
本当に信じてなかったので、素直に嬉しかったです。
ーその後担当さんとは連絡を取り合っていますか?
本当は「2月までにネームを出しましょう!」と言われていたが、12/31までにネーム提出を縮めてもらっています。
私の性格的に、余裕があると制作の手が進まないので、12月にしてもらえないかと自分から担当さんに言いました。
せっかくネームを作るにしても、あまりサボっていると良くないなと。
今制作しているのは、殺し屋の父親を殺された子供の話です。
親を殺された復讐で、子供がいろんな大人と戦うバトル系のマンガです。
最初は31ページの予定でしたが、いざ描き始めたらどんどんページ数が増えて40~50ページぐらいになりそうな予感です。
ー入学前と比べると、一番技術が上がったな!と思う部分はなんですか?
登場人物についての設定を考えることができるようになったと感じています。
パッと頭に浮かんだものを掘り下げて、より魅力的な設定にするのが得意です。
キャラクターデザインをする時は、キャラの性格に併せてデザインを行っています。
なんとなくのイメージは頭の中にふわっと出来ていますが、どちらかというと性格を先に考えてからデザインします。
ゆくゆくは見た目のデザインだけでキャラクターの性格を表現出来たらいいなと思っています。
ー逆に、今一番苦手だなと感じているのはどんな部分ですか?
ネームが一番苦手です。
文字起こしすることは楽しいのですが、そこからコマ割りをするのが一番苦手と感じています。
コマの配列や大きさなどが他のページと被らないように自分なりに工夫しているのですが、コマの構成をずっと考えていると頭の中がぐちゃぐちゃになるのでなかなか進まないのが大変です。
ー最後に来年の抱負はありますか?
読み切り作品を3作品、マンガ賞に応募したいと思っています!
現在1作品を制作中なので、残り2作品を新規で制作・応募まで進めたいです!
将来はバトル系のマンガを描きたいと思っており、それ以外のジャンルは描いていないので新規の2作品もバトル物しか考えていません!
取材中に見せていただいたTさんのイラストを一部ご紹介
元々描きたいと思っていたマンガを描く為に、自分の制作時間を確保できるようにと進路決定をされたTさん。
現在高校1年生ですが、インタビューもテキパキと答えていらっしゃり、しっかり者の印象を受けました。
好きな事がすでにある場合は、好きな事に没頭できる時間を確保することがとても大事ですよね。
Tさんの3作品を楽しみにしています!